うがいの方法で効果が違う!!
うがいというと、上を向いてガラガラとのどを鳴らしながらするうがいを、想像する人もいるかもしれません。これはのどの細菌やウィルスを取り除ぐためのうがいです。これに対して、口腔ヶアのためのうがいは、ほおをふくらませてブクブクするうがいです。高齢者の場合、カラカラうがいをするのは避けましょう。誤って気管に入ったり(誤嚥)、飲み込んだりします。歯みがきのあとなどはブクブクうがいのほうを行ってください。
ガラガラうがいができる人の条件!!!!
うがいはしていい人としてはいけない人がいます。していい人は、
- 意識がはっきりしている。
- 囗を閉じたままにできる。
- 舌やほおが動かせる。
- 母水を吐き出すことができる。
各条件がそろっている人です。無理して行うと誤嚥する可能性があるので注意しましょう。
ほおの筋肉も鍛えられる!!
うがいのよい点は、なんといってもさっぱり感が得られるということでしょう。囗の中の歯垢は流すことはできませんが、大きな食べかすは洗い流すことができるので非常にさっぱりします。元気な人は歯みがきの前にうがいをし、みがいたあともうがいをするとよいでしょう。心配な場合は歯みがきのあとだけでもかまいません。また、口を閉じてほおを動かすので、ほおの筋肉が畢兄られるというメリットもあります。
安全なうがいの方法!!
うがいをするときに一番注意すべきことは誤嚥です。次のような点に注意しましょう。
- 姿勢に注意する。うがいをするときの姿勢は、上体を真っすぐにするか、少し前かがみにすること。上体が後ろに倒れていると、誤嚥しやすくなります。
- 水の量に注意する。囗に含む水はぬるま湯や冷めたお茶などで、あま昨夕多く含みすぎないようにします。うがい薬は誤って飲んでも毒ではありませんが、念のため薄めて使うとよいでしょう。
- ゆっくりとマイペースでうがいをしているときに焦らせるのはやめましょう。ゆっくりとその人のペースでしてもらいます。
うがいができない人は洗い流しや清拭を!!
うがいは意識レベルが低下している人や片まひなどの感覚障害、運動障害が強い人は、誤嚥を起こしやすいので避けたほうがよいでしょう。寝たきりで上半身を起こすことができない場合も、うがいはできません。
水で洗い流す方法!!
ブラッシングでせっかく歯や舌をきれいにしても、洗い流さなければ、囗の中に汚れが残ったままです。うがいができない人は、吸い飲みなどで水をかけて汚れを流します。誤嚥をしないように水は少しずつ注ぎます。座れる人の場合は、少し前かがみになってもらい、水がのどのほうに行きにくい姿勢をとります。座れない人の場合は、横向きに寝るかあおむけで顔だけを横にしてもらいましょう。
清拭の方法は?
歯や歯肉を拭くときには、水で湿らせたガーゼを指や割り箸の先に巻きつけて歯の表面をこすります。ガーゼは目があらいので、ある程度の汚れや歯垢を拭きとることができます。歯と歯の間など、細かいところは綿棒や歯間ブラシを利用するとよいでしょう。本人ができる場合は、割り箸にガーゼを巻きつけたものやスポンジ製のケア用品を使うと便利です。
細菌がびつしり、口臭の原因にも!!
口腔ヶアで意外に忘れがちなのは上あごや舌の清掃です。舌には古い細胞の死骸や細菌がくっつきやすく、口臭の原因にもなります。普通は食べるときや話すときに舌が動き、ある程度の汚れは落ちます。しかし、舌の動きが低下した高齢者は、汚れがついたままになり、さらに舌と接する上あごも一緒に汚れやすくなります。
歯の清掃の方法は簡単!!
上あごと舌の清掃の方法はとても簡単です。歯ブラシで舌の上を奥から手前に10回程度かき出します。次に上あごも歯ブラシで10回程度かき出します。こすりすぎはタブー。一度できれいにならなくても、毎日少しずつとっていきます。舌の場合は専用の舌クリーナーを使ってもよいでしょう。
囗の中が乾燥している人の場合は、あらかじめ口の中に少量の水を入れて湿らせます。乾燥したままブラッシングすると、汚れがよくとれないばかりか、舌やあごの粘膜を傷つける恐れがあります。