
家の方位の吉凶を調べるのには、本命卦のほかにもう一つ「宅卦」があります。
宅卦は、その家自体が持つ八方位の吉凶をみるもので、玄関の方位で決まります。家は玄関から大地の「気」を取り入れるため、玄関がどの方向を向いているかで取り込む「気」も変化するからです。ここで、一つ気をつけなくてはいけないのは、宅卦は玄関の位置する方位(これを門位といいます)で決まるのではなく、玄関の向く方位(門向)で決まる、ということです。
家の門向を知るには、方位磁石を持って玄関ドアの正面に立ってみましよう。このとき、背中は家の奥を向き、顔はドア(その先は家の外)を向いているはずです。顔の向いている方角が「門向」となります。また、風水では、建物の「向坐」を知る必要があります。「向」は門向、すなわち玄関が向いている方位で、反対の背中が向いているほうが「坐」となります。
具体的には、以下のような手順で宅卦を決めます。
宅卦は「向」の方位によって8種類に分かれます。そして、それぞれの宅卦には、「旺気」「生気」「洩気」「死気」「殺気」という5種類の吉凶方位があります。これらは「宅気」と呼ばれ、本命卦の8種と同じように大吉から大凶まで、それぞれの方位が意味を持っていますが、本命卦と違う点は、宅気は5種類で、宅卦によっては旺気が2方位にあったり、殺気が3方位にあったりと、吉凶にばらつきがあることです。
宅卦は、家全体の吉凶の方位なので、家族全体の運を象徴します。宅卦と本命卦がどちらも吉方位に当たるのが、その人にとってのよい部屋となります。本命卦と宅卦の吉方位が合わない場合は、本命卦を優先して考えます。また、家運や家族で使う部屋の吉凶を判定するには、その家の家長の本命卦を基準に考えます。宅卦と家長の本命卦が合っていれば、吉運の家となります。
【旺気】
「旺気」とは、文字通りには「強い気」や「活気」を意味します。 、ある場所や空間に旺盛な気を止め、維持することです。
旺盛な気を促進するためには、空間の清潔さや整理整頓、自然光の導入、生きた植物の配置、水の流れなど、様々な要素が重要となります。また、その空間で過ごす人々の気分や感情、行動もまた、旺盛な気を大切に重要な役割を果たします。
家(部屋)の中で、最も旺盛な「気」がめぐる大吉の方位。健康、財産、地位、社会的評価、才能の発揮に関して即効性があります。
【生気】
家(部屋)の中で、将来的に活発な気がめぐる吉方位です。健康、財運、子供、配偶者に関して、おだやかな効果があります。「生気」は、風水における中心的な概念で、生命力やエネルギーを象徴します。 つまり、「生きている気」や「生命を持つエネルギー」を意味します。風水の主な目標は、この生気を引き寄せ、増加させ、そして正しく流れるようにすることです。
宅卦における「生気」は、その家や建物の健康や繁栄を促進するエネルギーの流れを行きます。例えば、家やオフィスの特定のエリアが「生気」に満ちているということは、そこが活力に満ち、生産的で、健康や富を引き寄せるエネルギーを持っていることを意味します。
生気を引き寄せるためには、宅卦の分析に基づいて特定の配置や変更を行うことがございます。例えば、部屋の配置や家具の位置、照明、色の選択、植物やアートの使用などに該当しますまた、生気は自然光や新鮮な空気、清潔さなどにも強く影響を受けます。
【洩気】
家(部屋)の中で、吉凶の境に当たる半吉半凶、小吉の方位。平常、平凡、単調な状態を表し、現状維持はできますが、発展性に欠けます。風水における「漏気」(ろうき)は、「気」またはエネルギーが必要に流れるまたは消失する現象を注意します。あり、また、そこに住む人々の健康、幸せ、利益に与える影響を考慮する可能性があります。
気の原因は多様で、建物の構造的な問題、家具の配置、ドアや窓の位置などに生じる事象が発生することがあります。具体的には、一直線上に配置されたドアや窓、直角に位置壁や家具、特定の部分に集中する鋭角、空間の過剰な開放性など、必然的に流れる原因となる可能性があります。
風水の原則に従い漏れ気の問題を修正するためには、エネルギーの流れを誘導または遅らせる項目や修正をする構成が一般的です。例えば、ドアや窓の構成を変更したり、カーテンやブラインドで会話部をかぶったり、鏡や植物を使って気の流れをガイドしたりすることができます。
しかし、漏れ気の問題は複雑で、風水の専門家による評価と解決策が必要となる場合が多いです。個々の状況に対応した評価と修正が必要です。
【死気】
家(部屋)の中で、活気に乏しく消極的な気を持つ凶方位。健康、金銭、仕事面で苦労が多いが、活気を与えることで好転する方位。別名「財方」。風水における「死気」(しき)は、「気」またはエネルギーが滞って動かない、または消失してしまった状態を警戒します。損ね、住む人々の健康や幸福、繁栄にマイナスの可能性があります。
死気は、さまざまな要素によって起こることがあります。他の要素としては、部屋が乱雑である、使用されていない家具やアイテムが多い、死んだ植物や壊れたアイテムがあるなど、エネルギーの流れを一瞬にする可能性があります。
これらの問題を解決し、死気を止めるためには、風水の原則に従ってさまざまな修正を行うことが推奨されます。 、不要なアイテムを削除する、壊れたアイテムを修理したり取り替えたり、生きた植物を置いたりなどがあります。ただし、これらの問題は複雑で、個々の家や建物、そしてそこに住む人々のニーズや状況によって異なるため、風水の専門家による評価とガイダンスが必要となる場合があります。
【殺気】
家(部屋)の中で、最も悪い気を持つ大凶の方位・健康ヽ金銭ヽ才能ヽ対人関係などいずれも不利で亠搨と物質の両面に凶作用をもたらします。風水における「殺気」(警戒)とは、損失のエネルギーまたは不和を考える可能性がある形状、配置、または状況を無視します。人々の健康、幸せ、有利に悪影響を与える可能性があります。
気殺の源となる一般的な例は、鋭い角度、一直線の道路や通路、窓やドアの直線的な配置、直角のコーナーなどです。が流れ出てしまう状況を許容する可能性があります。
また、風水では自然環境にも考慮に入れます。これらの問題を解決するためには、風水の原則に基づいて特定の修正や調整を行うことが一般的です。例えば、家具の再配置、風鈴やクリスタルを使って気の流れを遅らせたり方向にしたりを変えたり、カーテンやブラインドで窓を眺めるなどもあります。ただし、これらの問題は複雑で、特定の家や建物の状況によります。
まずは、自分の家の中心(太極)の位置を知ることが重要です。家の方位を知るためには、ます家の中心を出さなくてはなりません。最初に家の図面を用意します。正方形や長方形のように単純な形の家の場合は、対角線が交わったところが家の中心、「太極」になります。「張り」や「欠け」のある家や複雑な形の家の場合は、図面を厚紙に貼って切り抜き、重しをつけた糸を使って引き上げ、バランスのとれた場所が中心となります。次に方位磁石を使って部屋の方位を調べましよう。また、一戸建てで1階と2階(もしくは3階)の広さや形が違う場合は、それぞれの階ごとの中心点を出してから八方位を割り当てます。
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「家を建てるときは鬼門と正中線に気をつけて」という話を聞いたことはありませんか? 太極から南北、柬西にまっすぐ引いた線を「正中線」といい、北西と南東、北東と南西にまっすぐに引いた線を『四隅線』といいます。日本では古くから北東(丑と寅の間)は、鬼が行き來する場所といわれ、不吉な方位とされてきました。そのため、四隅線のうち、北東の「鬼門」と南西の「裏鬼門」を結ぶ線は「鬼門線」とも呼ばれ、この鬼門線と正中線上に玄関や水まわりがあるのは凶相と考え、日本では、できるだけそのような間取りを避けるようにいわれています。
ただし、これは、中国から伝わった風水が、日本の陰陽道の考えと混ざり合って発達した「家相」の考え方です。家という建物そのものに方位による吉凶があり、それが住む人に影響を与える、と考える『家相』は、家の形や間取りで吉凶を占います。土地の形や周囲の環境などから、変化する気の流れを読み取り、吉凶を判断する中国風水とは、この点が異なります。もちろん、東西南北の方位を求める「正中線」という考え方は中国風水にもあります。けれども実際の吉凶を調べる際に「正中線」にかかるから凶、「正中線」にかからないから吉、というようなことはありませんし、中国風水では、「鬼門」という考え方自体がありません。あくまでも土地の気と本人の気(本命卦)の相性の問題です。
「正中線」
正中線とは、建物や部屋などの空間を左右対称に分割する垂直の線のことを指します。
建築やインテリアデザインにおいて、正中線は重要な役割を果たします。正中線に並んで家具や装飾品を配置することで、空間全体にバランスが取れた印象を与えることができます。を基準にして左右対称に配置することで、部屋に安定感や調和を与えることができます。正中線からわずかにずらして配置することで、空間にアクセントをつけたり、動きやリズムを付加することができます。線を意識しながら、バランスのとれた空間をデザインすることです。
人に方位の吉凶があるように、実は家にも方位の吉凶があります。人の方位の吉凶は「本命卦」で調べましたが、家の方位の場合は玄関の向きから「宅卦」を求めて調べます。たとえば、南向きの玄関なら、家は北に座している「坎宅」になります。原則として「本命卦」と「宅卦」は、大か家かの違いがあるだけで、方位の吉凶の考え方は同じ。具体的には「坎宅」の吉方位は、本命卦が「坎」の大と同様、「東南、東、南、北」になり、凶方位は「西南、東北、西北、西」になるわけです。
一般に風水では、「本命卦」と「宅卦」が一致するのが理想的で、「東四命(坎・離・震・巽)」の人は、「東四宅(坎宅・離宅・震宅・巽宅)」に住むのがいいと考えます。ただ、ここでひとつ問題になってくるのが「本命卦」と「宅卦」は必ずしも一致しないということ。吉凶方位が正反対になってしまうことも往々にしてあります。そんな場合には、原則として1人暮しなら、自分の本命卦、家族で住んでいるなら、家の宅卦を優先して考えましょう。ただし、宅卦を用いる場合も、リビングやお風呂、トイレなど、家族が共同で使う場所は宅卦で見て、個人の部屋は本命卦で見ていく…というように状況によって使い分けてください。
風水での吉凶というと、多くの人がまず方位を思い浮かべるでしょう。確かに、方位の吉凶は大切です。しかし、それと同じくらい重要なのが「長さ」の吉凶。物の長さにも、吉凶があるということは、実はあまり知られていません。たとえば家の門や玄関、窓から机、ベッドに至るまで、すべての物の長さには、吉凶があります。特に、玄関や部屋のドア、窓などは、家と一体になっているもの。それだけ影響が大きいので、きちんと一度、測ってみることをおすすめします。長さの吉凶は43mをひとつの単位として考え、それが「財、義、官、本」と呼ばれる4つの吉寸法と、「病、離、劫、害」と呼ばれる4つの凶寸法に分かれます。
部屋の配置の考え方としては、①宅卦や本命卦でわかる方位の吉凶から出す方法と②方位そのものが持つ意味によって決めていく方法の2つがあります。本サイトでは、①宅卦や本命卦でわかる方位に基づいて説明していきます。ただし、以下に挙げるのは、あくまで理想のパターンです。現実は理想どおりにはいかないものですから、あまり神経質にならないこと。部屋の方位に問題があったとしても、インテリアや色などを使って改善することができます。
玄関、リビング
宅卦の吉方位(生気、天医、延年、伏位)に配します。
寝室、子ども部屋
部屋を使う人の本命卦の吉方位(生気、天医、延年、伏位)に配します。夫婦で吉方位が異なる場合は、寝室の方位は夫に、ベッドの方位は妻に合わせるなど、バランスを取ってください。
トイレ、お風呂、キッチン
原則として、宅卦の「絶命」を除く凶方位(五鬼、六殺、禍害)に配します。水漏れや排水溝のつまりなど、水の扱いに注意することが必要です。また、キッチンの場合は、ガスコンロも凶方位に置くことが大切。吉方位に置くと、せつかくの吉運を燃やしてしまうことに。
運気をアップするのに重要なのは、玄関と部屋の中心・太極の位置です。マンションの場合、部屋の玄関よりも建物自体のエントランスが重要。マンションのエントランスが家長の本命卦の吉方位が理想ですが、まずは「太極が部屋のどこにあるか」を重点的に考えるとよいでしょう。
最もよいのが、リビングやLDKにある場合です。家族が使うリビングに太極があれば、家族全員が太極の恩恵を享受することができて、家運がアップします。反対に、廊下や水まわりに太極があるのは、悪い気が強すぎて凶相となりますので、注意しましょう。特に水まわりにある太極は、すべての運を流してしまいますから、避けるようにします。また、リビングに太極があるマンションは、比較的廊下の少ない場合が多く、玄関から太極までの距離が短く、気が流れやすいため、その点でも運気アップにはよい間取りとなっています。
「太極」
風水学における太極は、陰陽の理念を基盤とした哲学的概念で、宇宙の創造の原理を表しています。太極は円形で、白と黒の2つの部分からなり、白は陽を、黒はまた、白と黒の間は「太極」と呼ばれる小さい丸い点があります。太極の哲学的概念は、陰陽二元論を基盤としています。陰と陽は相反する存在であり、同時に解消的です。このような変化が繰り返され、バランスの取れた状態を保っているとされています。
風水学において太極は、家居のバランスを取るためのフィルタリングとして利用されます。太極は、家居の中心軸に沿って配置されることが多く、家居のエネルギーフローの調整に重要な役割を果たします。家居の中心軸に沿って配置された太極は、バランスのとれたエネルギーの流れを生み出し、家居の全体的なバランスを保つことにつながります。
以下に、風水学における「宅卦」について専門的に掲載された書籍をいくつか紹介します。
「風水宅卦」(鄭嘉穎著)
この書籍は、宅卦の基本的な概念や考え方から、実践的な風水アドバイスまで詳しく解説しています。やオフィスの風水を改善するためのヒントを提供しています。
『宅命学の新理論』(著者:玄洲康子)
「宅命学」とは、風水の中でも建築物の配置や間取り、方向などについての学問です。に据えつつ、方位や形状などについても詳しく解説しています。
『風水生活のすすめ』(著者:石田純一)
俳優であり、風水師でもある石田純一さんが書いた本です。特に「宅卦」については、簡単に解説されているとの評判です。
『超風水入門』(著者:銅角)
「風水言葉はよく聞くけど、なんだか間とかよくわからないという方におすすめの入門書です。建築物の配置、取り方、インテリア風水など」の基本的な知識が詳しく解説されています。
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