風水・家相は生まれ年の九星に非常に大きな影響を受けます。九星はそれぞれ八方位と深い結びつきがあり、それらを使って家相の判断をすることが可能です。我々人類は古くから、太陽や月、そして星に対して強い信仰を持っていました。夜空に向かって、星に願いをかけるのです。日本の七夕も、そうですね。宇宙、そして自然の一部である人間にとって、星は無視できない存在だったのです。家を建てる場合も、星は無視できません。それでは具体的に、何を人切にするべきでしょうか。風水では、「九星」という九つの星の考え方を大切にします。これは、古代の中国の人々の英知によって創造された、自然の動きを知る天文学を基本としているものです。
それによると、すべての人には、生まれ持った。本命星”というものがあります。人は誕生とともに、その九星のなかのひとつが、自分の星となるのです。その星の名前は、一白水星、二黒土星、三碧木星、四緑木星、五黄土星、六白金星、七赤金星、八白土星、九紫火星といいます。この名前のなかには、九つの数字と七つの色、そして五つの星の名前が入っていますね。これらは、いずれも風水の考え方にかかせないものです。
人は生まれたときに吸い込んだ宇宙のエネルギーによって、九星が決まるのです。生まれ年によって、一白水星、二黒土星、三碧木星、四緑木星、五黄土星、六白金星、七赤金星、八白土星、九紫火星に分けられ、それぞれ八方位のひとつと深く結びついています。
たとえば、一白水星の方位は北なので、一白水星生まれの人のホームグラウンドは北となります。そこで北の象意を見ると、「和合、男女の情愛」といったことがらになります。住まいの北に吉相があれば、象意に関連して「つきあい上手で人間関係に恵まれ仕事がうまくいく」「夫婦の情愛が豊かで家庭が円満」といったことが起こります。凶相ならこの逆で、「仕事や家庭にトラブルが続出するおそれがある」ということになります。
このように、生まれ年で家相を見るには、まず自分の九星と方位を割り出し、その方位に吉・凶相がないか調べ、方位の象意に照らし合わせて吉凶作用を判断することが重要です。「生年九星早見表」で自分の九星を割り出し、ホームグラウンドに吉、凶相がないか調べて家相を判断してみましょう。
家相学では、その家の主人の九星が重要なポイントになります。新築したり家やマンションを購入するなら、主人の運勢がよくなるような家相の物件を探す必要があります。また、家族に問題がある場合は、それぞれの九星を割り出して、子どもなら子ども部屋、主婦ならキッチンといったように、関係の深い場所の家相を判断することが、家相学的には最善の方法です。
九星 | 生れ年 |
---|---|
一白水星 |
1909 (明治42) |
二黒土星 |
1908 (明治41) |
三碧木星 |
1907 (明治40) |
四緑木星 |
1906 (明治39) |
五黄土星 |
1905 (明治38) |
六白金星 |
1904 (明治37) |
七赤金星 |
1903 (明治36) |
八白土星 |
1902 (明治35) |
九紫火星 |
1901 (明治34) |
※明治45年は大正元年と同じ1912年生まれ、大正15年は昭和元年と同じ1926年生まれ、昭和64年は平成元年と同じ1989年生まれ。
九星は毎年、毎月、毎日、八方位と中心とを動き回ります。それぞれの定位置もあり、それがその星の個性となります。つまり、生まれながらの個性、先天的な運勢ですね。これを理解しながら日々の生活を送り、家の計画をたてるのもいいものです。
八つの星に囲まれた中央は、太極といい、円陣を組んだ中央に座る大将のようです。この場所が定位置のこの星は、別名「帝王星」ともいわれ、強烈な個性と行動力で、トップの座に着く人が多くいます。ただ、強気と弱気、正義感とずるさ、というように、相反する性格が同居しています。トップはこうでなくてはいけませんね。かくしてこの星は、大事業で成功する強運を秘めています。
人には、「良い時」と「悪い時」があります。運命は一定ではなく、常に変化しているのです。そしてそれは毎年、毎月の九星の「九つの位置」によって決まってくるのです。「九つの位置」とは、中心と東西南北の四方位と、その問にある東南、南西、北東、北西の四方位を入れて、あわせて八方位のことです。方位には、それぞれの意味があります。まず、太陽の勣きを見てみましょう。朝日は東から昇り、南で頂点に達し、西に落日します。北には太陽はありません。方位を時間にたとえると、東は朝の6時、南は昼問の12時、西は夕方の6時、北は深夜の12時となります。
季節にたとえると、東はさわやかな舂、南はエネルギッシュな夏、西は収穫の秋、北は寒い冬となります。人の人生にたとえると、さわやかな朝日の東は幼児期、エネルギッシュな南は青年期、落日の西は壮年期、太陽のいない北は老年期となります。そういう意味から、中心は「吉凶半々」、東・東南・南・南西・西・北西に自分の星が入ると「良い時」、北・北東に自分の星が入ると「悪い時」といえます。ただし、それだけで決まるのではなく、別に解説する「五つの凶方位」や「相生と相剋」も関係するので、話は単純ではありません。このように自分の運命を決定づける九星は、それぞれ強い個性を持ちながら勁いており、常に一定ではなく変化しています。そうすると、「良い時」を狙って家を建てて引っ越しし、後天的な運命を物にするほうがいいですね。逆にわざわざ「悪い時」に家を建てて引っ越しし、後天的な運命を台無しにしては、元も子もありません。
風水の一流派である「紫白九星派」は、各方位にめぐる九星(一白、二黒、三碧、四緑、五黄、六白、七赤、八白、九紫)を使用し、年ごとに吉凶方位を出します。日本では、九星を気学や方位学に用い、引っ越しや旅行など、「移動の方位」に関する吉凶を判断します。ところが中国では、九星は主に「家の方位」の吉凶を見るのに使い、その考え方も異なりますので、注意してください。九星にはそれぞれ具体的な意味があり、その吉凶も決まっています。星の吉凶は、生まれ年などには関係なく、誰にとっても共通の吉凶となります。なお、各星の吉凶や意味は、左表にまとめてあります。
さらに紫白九星派では、恋愛や試験運をつかさどる一白と四緑、仕事運の六白、金運の八白、慶事の九紫など、吉星の入る方位に玄関があれば、その年はその星の運気がアップすると考えます。また、窓があるならできるだけ開けて空気を入れ、なるべくその方位で過ごすことで、その星の運気をアップさせて、開運法とするのです。逆に、病気の二黒、争いの三碧、災いの五黄、ケガの七赤など、凶星の入る方位は極力使わないか、玄関がある場合は化殺が必要となります。この九星は毎年位置を変えるので、年ごとに吉方位と凶方位が移動します。
流年盤で今年の吉凶方位を知りさらに八宅盤と組み合わせるようにしましょう。その年の各方位に入る九星と、そこから導かれる吉凶方位がひと目でわかるのが流年盤です。2019年の「九紫」の流年盤を見ると、一白、四緑、六白、八白の方位が吉、二黒、三碧、五黄、七赤の方位が凶となるのがわかります。さらに、八宅風水と流年盤を組み合わせると、より詳しい判断ができます。本命卦や宅卦の吉方位に、一白などの吉星が重なる年は吉。逆に凶星が重なる年は、吉作用が出にくくなります。本命卦や宅卦の凶方位に、二黒や五黄がめぐる年は、その方位は使わないか注意が必要です。
八方位には、暦でおなじみの「九星」も当てはめられています。「九紫火星」は南、「一白水星」は北、というように、それぞれ象徴する方位が決められていますが、「五黄土星」は八方位に含まれず、中央の太極の位置となっています。ただし、ここでいう「九星」は、同じ言葉を使っていても一般的な暦で用いられている気学の「九星」とは異なります。同じ年に生まれても「三碧木星」以外は男女で「九星」が異なるなど、気学の「九星」とは、似て非なるものなので、混同しないように注意しましよう。
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